強気のサインが出たとき、人はどう動くと思いますか。ふつうは、もっと買いたくなります。上がりそうな空気って、それだけで背中を押してくるんですよね。
でも僕は、自作の投資システムに逆のルールを入れました。強気のサインが強く出るほど、システムのほうが踏み止まる。信じたい時ほど、あえて疑うためです。今日はその話をします。
先に結論。強気サインは、そのままでは信じないようにした
結論から言うと、僕のシステムには強気のサインを自動では受け取らない仕組みが入っています。相場が穏やかで、数字の上では安全に見える。そういう時ほど、システムは警戒を解きません。
ここで一つだけ言葉の説明を。僕のシステムには危険度という点数があります。今の相場がどれくらい危ないかを0から100で表したもので、高いほど警戒、低いほど穏やかという見方です。健康診断の数値みたいなものだと思ってください。
ふつうに考えれば、危険度が低い日は安心して攻めていい日です。でも僕は、その素直な受け取り方をわざと止めました。
危険度が0まで下がった日に、何が起きたか
実際の記録で見てもらうのが早いです。2026年の6月、僕のシステムの危険度は一度0まで下がりました。しかも数日ではなく、6月13日から18日あたりまで、ずっと0に近い凪の状態が続いたんです。画面だけ見れば、これ以上ないくらいの安全サインでした。

ところがその凪のあと、危険度は6月24日に一気に44まで跳ね上がりました。10日ほどで、安全の底から警戒ゾーンへ逆戻りです。もし0という数字を素直に信じて攻めきっていたら、この跳ね返りをまともに受けていました。
面白いのは、凪の期間もシステムは現金の枠をゼロにしなかったことです。攻めに寄せながらも、薄い守りだけは残していた。強気サインを額面どおりに受け取らないルールが、ここで効いていました。
ルールにしたのは、自分の感情を信用していないから
なぜこんな回りくどいことをするのか。答えは単純で、僕は自分の感情を信用していないからです。
強気のサインが出ると、人はそのサインを都合よく読みます。上がると思いたいから、上がる材料だけが目に入る。ルールがないと、どうしてもそっちに引っ張られるんですよね。だからルールは、相場を当てるための道具というより、自分の気持ちに抵抗するための装置に近いです。
一度、自分用のメモにこう書きなぐったことがあります。信じたいほど疑え。強気サインが出るほど、システムが逆に踏み止まるようにする。今読み返しても、これがこのルールの核だなと思います。
もう一つ大事なのは、危険度みたいな一つの数字だけで判断しないことです。点数が低くても、裏側では株と債券と金が同じ方向に動きはじめて、逃げ場が静かに減っていることがあります。表の点数がきれいな時ほど、裏のズレを疑う。強気サインを無効化するというのは、要するにそういう二段構えのことです。
攻めるための強気か、止まるための強気か
強気のサインそのものが悪いわけではありません。攻める根拠にはなります。でも、攻めていい強気と、いったん止まって確かめるべき強気は別物だと僕は思っています。
信じたい気持ちが一番大きくなる場面は、たいてい一番あぶない場面と重なります。そこで一拍おけるかどうか。当てにいく仕組みより、間違えても退場しない仕組みのほうを、僕は先に作りました。あなたのルールは、あなたの感情を止められる形になっているでしょうか。
※この記事は僕自身の観測と設計の記録であり、投資助言ではありません。投資の判断はご自身の責任でお願いします。


