日本株に米国株を混ぜたら文句なしの合格。でも僕は混ぜなかった話(AI運用の開発ログ3)

自作システム

先に結論だけ。日本株のシステムに米国株を混ぜる検証をしたら、文句なしの合格でした。そして僕は、混ぜませんでした。

矛盾してるように見えますよね。でもこの順番にこそ、分散投資でいちばん見落としやすい落とし穴がありました。今日はその一部始終です。

きっかけは思いつきの一言

2026年7月11日。検証の記録にこんな一言が残っていました。「米株もしくは別の国の株はどうか」

僕は自分の売買アイデアを、AIと一緒に過去のデータで検証しては、通し番号を付けて記録しています。この日で212本目。大半は不合格でお墓行きです。それでも懲りずに回しているので、我ながら半分趣味なんだと思います

まずAIに下調べをさせたら、意見が真っ二つに割れました。「米国株の指数を流行りの手法で持つのが有力だ」という報告と、「その手法の分散効果は幻想だ」という報告。机の上では決まらないので、実測です。

検証1回目は文句なしの合格だった

試したのは、僕の日本株の土台に、S&P500(米国の代表的な500社をまとめた指数)を混ぜる形。結果は文句なしでした。成績の物差しが目に見えて良くなり、うちの検証の合格ラインを余裕で超えました。212本目にして久々の当たりです。

理由は相関の低さです。相関とは、2つの資産の値動きがどれくらい似ているかの度合いで、1に近いほどそっくり、0に近いほど無関係に動きます。僕の日本株の土台と円建て米国株の相関は0.4くらいでした。前回の検証で、分散の価値は部品の強さでなく相関の低さで決まると思い知ったばかりです。その低さが、海の向こうにはちゃんとありました。

余計な工夫は、全部逆効果だった

ここで面白い副産物がひとつ。ただ持つだけでなく、値動きの流れを見て持ったり離したりする工夫(トレンドフォローと呼ばれる王道の手法です)を重ねた形も試したんですが、そのまま持つだけの形に全敗でした。

売り買いを繰り返すぶん、上げ下げに往復ビンタされて成績が削れる。色々な本に王道のように書かれた賢そうな工夫ほど、実測では足を引っ張る。検証のたび何度も見た光景です。

本番の構成に入れたら、効果が消えた

合格が出た瞬間は、正直、採用する気でいました。ただ、うちの検証には最後の関門があります。単体の土台が相手ではなく、いま実際に運用している構成の全体に混ぜて、それでも良くなるかの確認です。

結果、効果はほぼゼロ。誤差の範囲でした。213本目、前日の合格者がその場で不採用です。

日本株に米国株を混ぜたら文句なしの合格。でも僕は混ぜなかった話(AI運用の開発ログ3)

種明かしをすると、僕のいまの構成は、もともと海外の株の値動きとある程度重なる作りになっていました。近い地域や近い指数どうしの株は、名前が違っても値動きがそっくりになりやすいんです。株価指数の世界では、相関が0.9を超えることも珍しくありません。僕が新しく足そうとした米国株は、まさにその、すでにあるものと似すぎている関係でした。

土台だけを相手にすれば文句なしの新戦力。でもチーム全体で見たら、同じ選手がもういた。それだけの話でした。

米国株スリーブ検証の3判定(単体は合格・工夫は逆効果・本番構成では効果消滅)

分散は、足す前に持ち物を数える

ビタミン剤と同じだと思いました。足りていない人には効くけど、足りている人が倍飲んでも意味はない。効くかどうかは薬の質ではなく、飲む人の状態で決まります。

米国株を混ぜること自体は、僕の検証でも立派な分散でした。相関0.4は本物です。ただ、それが効くかどうかは、その人がすでに何を持っているか次第。同じ商品が、ある人には特効薬になり、ある人にはただの重複になります。

212本目と213本目、丸1日かけた検証の結論は、何も買わない、でした。手ぶらの日に見えますが、米国株の枠はもう埋まっていると自分の持ち物で確認できた日でもあります。こういう、動かないことの根拠が積み上がっていくのが、検証のいちばんの配当だと思っています。

分散が足りているかは、足すものの良し悪しではなく、いま持っているものが決める。今日の持ち帰りはこれです。あなたのポートフォリオには、名前が違うだけの同じ選手はいませんか?

あわせて読みたい

このページは僕自身の記録と考えの共有であり、投資助言ではありません。特定の商品の推奨や売買の勧誘を目的としたものではありません。投資の最終判断はご自身の責任でお願いします。

自作システム
かる

投資歴10年。FXで毎月給料を溶かして、株とBTCへ。

AIと投資システムを自作する非エンジニア。

FIREを目指して投資システムを記録中。

かるをフォローする
タイトルとURLをコピーしました