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お金の話でよく聞くのが、投資は怖いから現金で持っておくのが一番安全、という考え方です。気持ちはすごく分かります。でも、ひとつだけ知っておいてほしいことがあります。現金でただ持っているだけでも、お金の価値は静かに減っていきます。
先に結論を言うと、モノの値段は長い目で見ると上がっていきます。これをインフレ(=モノの値段が上がって、同じお金で買える量が減ること)と言います。だから、財布の中の金額が同じでも、買えるものは少しずつ減っている。ここがピンとこない人のために、僕が昔よく使っていたたとえで説明します。
ディズニーの入場料で見ると、一発で分かります
インフレって言葉だけだと難しいですよね。僕が保険や家計の相談を受けていた頃も、この説明が一番伝わりにくかったところでした。そこでよく持ち出していたのが、ディズニーランドの入場料です。

1983年の開園当時、大人の1デーパスポートは3,900円でした。それが2023年には10,900円。同じ1日遊ぶだけなのに、40年で約2.8倍のお金が必要になっています。

ここで大事なのは、上がったのはディズニーだけじゃない、ということです。もし1983年に3,900円を財布に入れて、そのまま今まで現金で持っていたら。その3,900円では、もう同じチケットは買えません。金額は1円も減っていないのに、買えるものが減った。これがインフレで、現金の価値が下がるということです。
もっと身近なハンバーガーでも同じことが起きています
ディズニーは特別、と思うかもしれません。でも、もっと身近なものでも起きています。マクドナルドのハンバーガーです。

面白いのは、ずっと右肩上がりだったわけではないところです。日本は長い間デフレ(インフレの逆で、モノの値段が下がること)が続いていて、ハンバーガーも一時は80円まで下がりました。ところがここ数年で状況が一変して、あっという間に190円まで上がっています。今まさに、モノの値段が上がる局面に入っているんですね。
銀行に置いておけば安心、とも言い切れない
じゃあ現金を銀行に預けておけばいいのかというと、そこも少し引っかかります。今の普通預金の金利は、雀の涙ほどです。物価が数パーセント上がっている横で、預金はほとんど増えません。
つまり、増えないお金と、上がっていくモノの値段。この差のぶんだけ、現金の価値は毎年じわじわ削られていきます。何もしていないのに減る、というのは、なかなか怖い話だと思いませんか。
ちなみに、同じ毎月3万円を投資にまわした場合を、実際の値動きで見るとこうなります。よりによってITバブル直前という高値づかみのタイミングで始めた想定です。

灰色の元本の線は、銀行預金とほぼ同じ動きだと思ってください。26年で入れた元本は936万円。投資にまわした場合は、途中で何度も暴落を食らいながら、それでも約3,855万円になっていました。
だから、一部だけでもお金に働いてもらう
ここで極端に、全部を投資に回すべきだ、なんて言うつもりはありません。急にお金が必要になることもあるので、現金はある程度手元に置いておくべきです。
ただ、全部を現金にしておくのも、実は安全一辺倒ではない。物価が上がる時代には、一部だけでもモノや投資の側に置いて、お金にも一緒に働いてもらう考え方が効いてきます。その王道が、少額からコツコツ積み立てる形です。無理のない範囲で、長く続けられるやり方から始めればいいと思います。
これから始めてみたい人へ
積立を始めるなら口座がひとつ要ります。僕のメインはSBIですが、SBIは僕が紹介リンクを持っていないので、正直に選択肢だけ挙げておきます。初心者に評判がよくNISAにも対応している松井証券あたりは手堅い選択肢です。![]()
現金が安全に見えて、実は何もしないリスクもある
現金は、増えも減りもしないから安全に見えます。でも実際は、モノの値段が上がるぶんだけ、じわじわ価値が減っている。安全なはずの現金にも、何もしないというリスクがあるわけです。
全部を投資にする必要はありません。でも、全部を現金にしておくのも一つの選択で、そこにもリスクがある。まずはその事実を知っておくだけで、お金との付き合い方は少し変わると思います。
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